今季、諏訪湖「御神渡り」は・・・

2月18日、諏訪市小和田の八劔神社で、今冬の諏訪湖御渡り(みわたり)の結果を
神前に告げる注進奉告祭があり、今年は御神渡り(御渡り)ができない「明けの海」だったと奉告されました。今季の諏訪湖は、1月25日に全面結氷し「御神渡り」出現に期待が高まっていましたが
その後雨が降ったり、3月並みの陽気が続き解氷が一気に進み、4季連続の「明けの海」となりました。【御神渡りとは…】
冬の諏訪湖に現れる自然現象で、 冬、気温が下がって諏訪湖が全面結氷し、
マイナス10度以下の寒気が数日続くと氷の厚さが10㎝以上になり、さらに昼夜の温度差で氷の膨張・収縮を繰り返すと湖の南岸から北岸にかけて爆音とともに氷が裂けて盛り上がり、氷の山脈ができます。これを「一の御神渡り」と呼び、その数日後、同方向に出現したものを「二の御神渡り」。さらに、東岸から出てきて「一の御神渡り」、「二の御神渡り」に直交するものを「佐久の御神渡り」とよび、この3筋が出現すると、諏訪市小和田の八劔神社が「御神渡り神事」(諏訪市無形民俗文化財)を行い「御神渡り」と認定します。伝説では、諏訪大社上社の男神(建御名方神(タケミナカタノカミ)が
下社の女神(八坂刃売神(ヤサカトメノカミ)のもとへ通った道筋と言われています。呼び方は、
「神渡り(みわたり)」「御渡(みわたり)」「御神渡(おみわたり)」「神幸(みゆき・かんざき)」などがあり、
古来は「御渡」の使用が主だったようです。
現在は「御神渡り」が一般的に使われ、神事関連では「御渡り」としています。

諏訪大社上社本宮前に位置する諏訪市博物館では、
「御神渡り」をはじめとする諏訪の伝説などを紹介しています。

2017.1.16撮影